地名の由来が一目でわかる!


by baba72885

「姨捨」の地名由来と姥捨て伝説

「田毎(たごと)の月」で有名な長野県千曲市姨捨(おばすて)は、姥捨(うばすて)伝説の里でもある。楠山正雄の説話「姨捨山」や、深沢七郎の小説「楢山節考」は、ここ信州の伝説をもとにしたものだ。遡れば、950年ころの「大和物語」や、1060年ごろの「今昔物語」に同じような伝説がのっている。                            どの漢和辞典を見ても、姨捨の「姨」には、老いた母や、老婆の意味は無く、「姨」は、母の姉妹、妻の姉妹、めかけ、父の側室等の意味なのだ。信州の「姨捨」はやはり、母を早く無くした男が、親代わりに育ててくれた老いた伯母を捨てる話だ。ここの「姨捨」を題材にしたテレビの「マンガ日本昔ばなし」の「うばすて山」では、息子に「おっかー・・」と言わせているが、あくまでも育ての母として理解すべきだ。また、ほとんどの国語辞書類では老いた伯母を捨てる話を載せているが、唯一講談社の「日本語大辞典」では、老いた母を山に捨てる話にしているが、「姨」の意味からすると、母親代わりの伯母と注釈を入れないと勘違いをする。
今村昌平監督・脚本の東映映画「楢山節考」も、見る限り実母のような扱いになっている。                             「姨捨」の地名由来に二つの説がある。千曲市のこのあたりにかつて、小さな川の流れ出る場所を意味する「お初瀬・小泊瀬(おはつせ)」と呼ばれる地があり、この発音が「姥捨伝説」と重なって「おばすて」となった説。この瀬は、更級川の最上流だろう。また、崖や傾斜地の意味の「ウバ(奪)・ステ(捨)」から「おばすて」に転訛した説。確かに付近はこのような地形の典型的な場所だ。c0134145_9474183.jpgいずれも「おば」という発音にこだわり、「姥(うば)」ではなく「姨(おば)にしたのだろうか。                             ちなみに、かつてテレビ放映された火曜時代劇「怪談百物語」では、「姥捨て山」のタイトルである。JR篠ノ井線「おばすて(姨捨)」駅のある「姨捨」はあくまで、千曲市の固有名詞であることがわかる。                             さて、ことのついでに各地にある「姥ヶ懐(うばがふところ)」地名をあげる。「姥が懐」とは、多くは南に面した日当たりの良い場所を意味し、あたかも乳母(うば)の懐に抱かれているような地形名だ。「うば」には、「乳母・祖母・姥」等の字が与えられている。愛知県瀬戸市には「祖母懐」と書いて「そぼかい」と読ませている所がある。まさに姥が懐の地形をよく表している場所だ。                                      山形県上山市姥が懐、宮城県村田町姥が懐、福島県伊達市姥ヶ懐、茨城県ひたちなか市姥の懐、岐阜県八百津町姥が懐、愛知県新城市姥が懐、徳島県阿波市姥ヶ懐              《長野自動車道姨捨サービスエリア》                       c0134145_2018547.jpg
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by baba72885 | 2009-06-24 09:18