東京新宿区四谷(よつや)の地名由来は、四つの家に因むものではない。家の数が増えたので四家を四谷と表記し直したという説があるが、では今も各地に残る残る二軒家や六軒という地名はどうなるのだ。四谷の隣は市ヶ谷(いちがや)である事からして、やはり関東特有の台地を刻んだ谷地形の谷地(やち)地名に因むものだ。四谷は「ヤチヤ」が訛って「ヨツヤ」になったと考えられる。入谷、渋谷、世田谷などと同じ地形名だ。 ただ、その付近に住む人が、一の谷(市ヶ谷)、二の谷、三の谷、四の谷と地名をつけていた名残かもしれない。二と三が消えてしまっているが。 また、湿地帯のやち(萢)由来の地名として、利根川左岸の、茨城県稲敷市にある「四ツ谷」や「余津谷」がある。 《JR四ッ谷駅》