内田康夫の小説「化生の海」の殺人事件に出てくる石川県加賀市橋立(はしたて)は、江戸時代北前船の西廻航路の大切な寄港地で栄えた。 丹後の「天橋立(あまのはしだて)」と同じ意味かと思いきや、全然違った。 加賀の橋立は「端(はし)断(た)て」で、丘陵の端っこが海岸に急な崖をつくっている地形の名前だ。 日本三景「天橋立」は、長い砂州につけられた地名で、砂州の根本の「府中」にある傘松公園から有名な「股のぞき」をすると、天に梯子(はしご)を立てかけたように見える所から、「はしだて」といい、「橋立」と表記している。 山口県の青海島にある「波の橋立」も砂州の絶景だ。 (写真)丹後天橋立(2012.10.5)