地名の由来が一目でわかる!


by baba72885

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《舌震そば》味も姿も絶品!つゆをぶっかけて食べる。  c0134145_1036043.jpg                          全国の「鬼地名」の中でも、ひときわ異彩を放つのが、島根県奥出雲町の「鬼の舌震(したぶるい)」だ。何のことはない、奇岩怪石の渓谷につけられた名前で、出雲の神話伝説にもとづく地名由来があるが、とにかくこの目で確かめようと5月17日(日)の雨の中出かけた。中央道、名神高速道路、京滋バイパスを経て、中国自動車道に入り、ひたすら西に走った。5時間ほど走り東城インターチェンジで降り、国道314号を北上し、最初の目的地、広島県庄原市西城町仲仙道についた。さらに北に行き、島根県境を越えると直ぐに、名所の「奥出雲おろちループ」に着く。国道が大きく二回のループを描いて下っていく珍しい景観で、途中展望台もあしらってある。ここのJR木次線は、スイッチバックで急坂を下っている。このあたりは斐伊川の源流部に当たり、例の「八岐のおろち」のふるさとでもある。まもなく第二の目的地、奥出雲町仲仙道に着いた。まさに地名の通り、狭い谷にあるささやかな平地の村だ。「鬼の舌震」への案内板に従って、下横田から西に国道を離れ、しばらくいくと「美女原トンネル」に出会う。ここが「美女原」かと、美女地名の一つに出会えて感慨にふけった。トンネルをすぎるとすぐ目的地についた。日曜日の午後だというのに、駐車場には車はなく、車道の終点にある食堂「舌震亭」の駐車場に一台停まっていた。腹が減っていることに気づき、店に入ると、客は自分一人であった。相当なご年輩のお母さんが一人で営んでおられたが、名物「舌震そば」をたのんだ。まもなく中年の夫婦がやってきて、店内は三人の客になった。このお母さんは、この店を60年もやっているという。地名の話をしているうち、「鬼の舌震」は、かつて土地の古老は別の呼び方をしていたが忘れてしまったとのこと。残念だが、どこの地名でも、地名伝説以外のものは必ずあるものだということを示唆してくれた。お母さんの手作りのそばを堪能し、やみかけた雨の中を宿泊地出雲市に向けて車を進めた。翌日は「石見銀山」を一瞥して、国道261号線島根県邑南町の三坂で「中三坂トンネル」をくぐる。この上は「三坂峠」になっており、「みさか」地名の代表的な峠だ。浜田自動車道大朝インターチェンジから中国自動車道、広島自動車道、山陽自動車道を経て、本日の最終目的地、東広島市西条町武士に急いだ。愛用の25万分の1の道路地図では、主要道路沿いにない集落にたどり着くことは至難の業だ。西条インターチェンジから南下し、西条農業高校、広島大学あたりをうろつき、何度目かに目星をつけたあたりで、ついに一人の老人に助けを求めた。「武士の滝」はどこですか?わかりにくい説明より助手席に乗ってもらおう。気持ちよく乗っていただき、無事目的地に着くことができて大変助かりました。「武士の情け」ありがとうございました。地名にふさわしい地形の集落でした。(ブロム「星崎・星丘」の地名由来を参照)今日は、もう来ることのないだろう西条の町を探検しようと、駅前の東横インに泊。19日は山陽自動車道をぶっ飛ばし、「しまなみ海道」や「瀬戸中央自動車道」に後ろ髪を引かれながら、新型インフルに過剰反応をし、兵庫県、大阪府をノンストップで通過して帰りました。マスクまではしなかったのですが。                                                                                                                                                 c0134145_10475981.jpgc0134145_10445724.jpg
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by baba72885 | 2009-05-20 21:48
星(ほし)地名は「藤(ふじ)」「節(ふし)」「縁(ふち)」や「武士(ぶし)」と同じく、何かの結節点を表すが、多くは丘陵の高台と平地の接点の地名になっている。名古屋市南区の本星崎は、笠寺小学校や善住寺の載る台地が、天白(てんぱく)川の流れる低地に突きだしている地形を見事に表した地名だ。その低地には、本星崎に隣接して、星崎、星宮、星園という地名もある。同じような立地にあるのが、大阪府枚方市星丘(ほしがおか)だ。京阪交野線の「ほしがおか駅」は、淀川の支流の天野川のつくった低地にあるが、背後には星丘のある丘陵を控えている。七夕伝説に彩られた天野川との絶妙な取り合わせがロマンをかき立てるが、名古屋の星崎の天白川もそういえば「天(あま)」という字を含んでいるではないか。名古屋市千種区星ヶ丘はその東の名東区藤が丘と同じ地名由来だ。一方、大阪府交野市には星田がある。星田の中心地は丘陵にあるが、北星田は水田地帯になっており、ひょっとすると干田(ほしだ)という乾燥田の意味かもしれない。岐阜県中津川市駒場には、星ヶ見岩、星ヶ見公園があるが決して星の見物をする意味でつけられたのではない。このあたりの地名は、馬見(まみ)岩平といい、ママ(継)系の崖地地名であり、星ヶ見もやはり結節点に因んだ地名だ。広島県東広島市西条町武士は、戸石川の低地に接する丘陵地の地名だ。岐阜県中津川市下野(しもの)の武士は、かつて中津川市上野の玄武岩台地の縁の崖地一帯を表した地名だったが、今はN家の「屋号」として残っている。埼玉県入間市仏子(ぶし)も名古屋の本星崎の地形によく似ており、間違いなく崖を意味している。徳島県三好市山城町仏子(ぶっし)は、吉野川の支流仏子谷川に向けて落ちる急な斜面の集落だ。                                      左《名古屋鉄道の本星崎駅》 右《東広島市西条町武士の集落と武士の滝への注意看板》ここにたどり着くのに大変苦労したが、土地の古老のおかげさまで滝に着けました。c0134145_2256453.jpgc0134145_21253822.jpg
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by baba72885 | 2009-05-11 15:49
c0134145_18441377.jpg福島県飯坂町の温泉街裏山の摺上川左岸に、「鼻毛(はなげ)」という地名がある。「はなげ」は「端(はな)」の「崩(くえ)」を意味しており、突き出た崖地はまさに「鼻毛」地名の典型的な地形である。鼻に見える「鼻石(はなヶいし)」のあることから群馬県前橋市には鼻毛石という地名がある。現地は赤城山の南山麓斜面を下る荒砥川と神沢川に挟まれた場所にある。赤城山の山麓斜面は案外急なところもあり、部分的には谷の切れ込んだ地形があった。果たして、一介の石の存在が、地名(字名)にまでなって残っているとしたら、失礼ながらこのへんてこな地名に対して地域の人の思い入れようが強いのだろう。宮城県仙台市泉区の鼻毛は、七北田川の右岸にあり、突き出たような河岸段丘の段丘崖を意識した地名だ。新潟県上越市大島区には、海抜600m近くの高地に「鼻毛の池」という池があり、その付近には「鼻毛峠」がある。やはり崩れやすい地形名だろう。                                  岐阜市尻毛(しっけ)は、上尻毛と下尻毛に分かれている。下尻毛にはご丁寧に「下尻毛下組公民館」がある。付近は、伊自良川の氾濫源であり、「しっけ」は湿地の意味だ。なお、尻毛の直ぐ西には「又丸(またまる)」という地名がある。品のない地名のついでに、大分県宇佐市の山間には、安心院町下毛(しもげ)がある。いずれにしても「け」に「毛」の字を使いたがるのは日本人の性なのだろうか。                                                                   左《前橋市鼻毛石》        c0134145_21274381.jpg
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by baba72885 | 2009-05-07 08:18
「中仙道・仲仙道(なかせんどう)」という表記は、近世五街道の「中山道(江戸初期は中仙道と表記した)」を意識したものだ。もとは「なかせど」という地形名で、その意味は、なか(中)・せ(狭い)・ど(処)で、現地もそれにふさわしい地形だ。秋田県雄勝郡羽後町中仙道は、仙道地区を、上・中・下に分けて呼んだものだ。仙道地区には仙道沢という地名もある。ここは、石沢川のつくった狭い谷平野になっている。島根県奥出雲町仲仙道は、下横田川のつくった狭い谷にある。広島市庄原市西城の仲仙道は、小鳥原川沿いの谷だ。岡山県津山市久米町の中仙道は、宮部川の最上流にある狭い谷平野の水田地帯だ。岡山市中仙道は狭い谷にはなく平野にあるが、付近に「辻」という地名もあり、狭い路地という意味で、「瀬戸」「背戸」「瀬古(せこ)」「栄生(さこ)」地名と同じ意味だ。茨城県高萩市仙道坂は、関根川の狭い谷間の集落だ。                           左《庄原市の仲仙道》                           右《奥出雲町の仲仙道》c0134145_99889.jpgc0134145_993343.jpg
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by baba72885 | 2009-05-05 20:31
「花田」地名は、端(はな)田や鼻田のように、端っこや鼻先の方の田んぼを意味するのか、黄赤色の粘土質の田んぼを現す埴(はに)田が訛ったものかは判断に苦しいが、愛知県豊橋市の「花田」地名は明快な答えを提示してくれている。JR豊橋駅西口を出るとすぐに、「花田」地名があるが、そこには羽田(はだ)八幡宮があり、羽田町も隣接してある。つまり、かつては花田も羽田も同じ「埴田(はにだ)」から変化したものだ。そしてそこから南に行くと、なんと「羽根井」という地名があるではないか。豊橋駅の西口は「埴 はに」の卓越した地域だったのだろう。                                       もちろん、東京大田区の「羽田(はねだ)」や北区の「赤羽(あかばね)」、港区赤羽橋、世田谷区の「羽根木」も同じ粘土質の土地に因むものだ。岐阜県富加町の羽生(はにゅう)」も同類の地名だ。
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by baba72885 | 2009-05-01 20:29