地名の由来が一目でわかる!


by baba72885

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先日、尊敬する先輩から、吉村昭著の「天狗争乱」に見える水戸天狗党の行軍の足跡を旅した記録をいただいた。気の置けない友人との4人旅だったようですが、中高年の興味関心の深さとその行動力にたまげてしまった。その中で、「蝿帽子(はいぼうし・はえぼうし)峠」という地名に注目してみた。                                  ここは、天狗党が美濃側から越前に越した峠で、その行軍中最難関であった場所だ。残念ながら今は地図上に記載が無く、その位置を確認できない。現在、岐阜県から福井県へは、濃郷白山北麓の国道157号線の温見(ぬくみ)峠で越えることになる。「蝿帽子」は「這法師」とも表記したともいわれるが、由来を考えるときは字面表記は問題ではない。この峠は、温見峠の東を越え、笹生川に下る道をとり、福井県大野市の中島で国道157号線と合流する。                               さて、その地名由来だが「はえ」は這うにつながり、小さな平らや、なだらかに延びた地形を意味する。おそらく、峠を挟んだなだらかな尾根をそう感じたのだ。隣の温見峠の「ぬくみ」も「ぬるみ」に通じる。「ぼうし・ほうし」は様々な境界に立てられた「傍示(ぼうじ)」の意味であることが多く、行政区画の境になっている峠の地名に多いのはそのためである。各地の「傍示」には杭や大石、立て札などがあった。                                     愛知県新城市の「鳳地峠」、山口県岩国市周東町の「法事峠」、静岡県浜松市佐久間町の「北条(ほうじ)峠」、広島県三次市西河内町の「防地峠(ぼうじがだお)」等がある。いずれも越美国境の「蝿帽子峠」と比べると海抜が低く、現在も通行可能だ。(ただし「鳳地峠」は徒歩のみ通行可)
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by baba72885 | 2011-01-29 10:49

ありがとうございます

先週は遂に私のブログへの訪問者が一日平均97人を突破しました。今週も今のところ103人ペースです。多くの皆さんに地名由来を読んでいただき本当に感謝しています。これからも皆さんに勇気をいただいて地道に「目からウロコ」が落ちるような記事につとめていきます。いつも温かく見守ってくれる我がふるさとのシンボル「二ツ森山」((中津川市福岡の稲荷神社から)と「恵那山」(中津川市千旦林から)c0134145_20234231.jpgc0134145_20224883.jpg
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by baba72885 | 2011-01-27 20:21
岐阜県中津川市実戸(さんと)は珍しい表記の地名だ。付近を通過していた古代東山道に由来する「山道(さんと)」という説にも食指が動くが、「実戸」の表記からすると「さねと」が音便化したと考えるのが普通ではないか。「さねと」とは狭い・ささやかな(さ)尾根(ね)の場所(と)という意味だ。恵那、中津川に多い「根」の地名で、槙ヶ根・雀子が根・与ヶ根・上金などがある。現地は、古くはこの付近の中心地であった「中村」に隣接する格好の住居地で、単に「里(さと)」が音便化して「さんと」になったのかも知れない。古代東山道が「実戸」通過していたことはこの点からしてもほぼ正しいといえる。
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by baba72885 | 2011-01-24 18:06

地名伝説と地名由来

昔、ある武将が戦に勝利し、そこで酒を飲んでお祝いをしたから「酒祝・坂祝(さかほぎ)」(岐阜県加茂郡坂祝町)という地名になった、というように「~という伝説から~という地名になった」というのは真逆で、地名が先にあって、それからその由来を説明するために地名伝説を思いつくのだ。「さかほぎ」は急な坂がある崩(ほう)ける「ぎ」(場所)で、「赤保木」「保岐脇」などの地名と同じ意味だ。現地は木曽川の急流の日本ラインの地形を如実に表している地名だ。長者がいたとか、やれ美女だ、鬼だと、日本人は伝説作りが得意であり、文化遺産として大切だが、軽々に地名由来として伝説を持ち出さないでほしい。                                   東京港区白金の地名由来は、金持ちの長者とは何の関係もない!
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by baba72885 | 2011-01-06 09:15
神奈川県川崎市高津区久地(くじ)の地名由来は、隣接する「溝口(みぞのくち)」と同じく、「ぐじぐじ・ぐちぐち」した湿地を表す。「口」は「口」ではない!!「溝口」をウィキペディアの説明では「溝の入り口に当たる」地名由来としているがそれは間違いです。隣接する「久地」の存在が「口」が入り口でないことを証明しています。このブログの「大口の地名由来」を読んでください。                              付近はかつて乱流していた多摩川の氾濫原にあたり、地形そのものの意味だ。                                 広島市安佐北区安佐町久地(くち)も同じ意味だが、「朽ちる」という言葉に通ずる滋賀県高島市朽木(くつき)も同類だ。
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by baba72885 | 2011-01-06 08:35