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地名の由来が一目でわかる!


by baba72885

自己紹介

山内和幸
(やまうち・かずゆき)

地名研究家・1948年生 岐阜県中津川市下野出身・在住
岐阜地理学会会員
日本地名研究所会員
(講演) 図書館クラブ 歴史愛好会 歴史博物館 公民館講座 短歌の会 小学校の郷土史 老人クラブ 労山の会 自治会歴史講座 防災と地名講座 檀徒総会などで講演                    (著書)「地名由来 飛騨美濃」まつお出版  「恵奈の地名由来と恵那雑巾」文昌堂                                                                     「改訂版 恵奈の地名由来&恵那雑巾」自作出版  「木曽の地名由来 木曽は木曽」自作出版                         「地形で見る 東京の地名」まつお出版
(執筆)歴史散歩(山川)地名辞典(角川)街道調査報書(岐阜県)日本の街道(大明堂) 各駅停車(河出書房新社)など単行本の分筆多数
(その他)月刊「山と渓谷」モルゲンロート執筆
    ぎふチャン「きょうもラジオは2時6時」出演
    NHK「日本人のおなまえっ!」ビデオ出演 など
メールwa58432@jb3.so-net.ne.jp                                                         


  
                                                                                                    

# by baba72885 | 2024-12-31 19:58

「鳴海」の地名由来

写真①
「鳴海」の地名由来_c0134145_20064357.jpg
名古屋市緑区鳴海(なるみ)町の地名由来は明白だ。海が鳴るというとんでもなく荒唐無稽な地名由来があるが、地名研究の専門家からすると本当に情けなくなる。名古屋の皆さん、お願いですからいい加減に漢字そのままの地名由来から脱却してください。(例)今池は池とは関係ないです。
写真①は岡崎市の地名ですが、「ミ」地名の表記が「竜美北」と「竜海中学校」になっていますね。漢字の「海」は単に「ミ」の音につかっただけで、海のことではありません。鳴海町の乙子(おとこ)山には「成海神社」がありますが、この表記だと海が鳴るとは考えないですね。ナルもいろんな表記がありますね。
鳴海の付近にある地名の「鳴丘」や「鳴尾」や「鳴子町」が丘や尾根や子が鳴るからこの地名になったのではないことは誰でもわかりますね。
鳴海は、ナル(緩)・ミ(接尾語)で、海とは関係なく、まして海が鳴るなどと決して言わないでください。この付近にナル地名が多いのは地形がそうだからです。写真②は、ナル(緩)い地形を名鉄本線から見たものです。
写真②
「鳴海」の地名由来_c0134145_19504916.jpg

# by baba72885 | 2024-03-06 19:51

「左京山」の地名由来

名古屋市緑区左京(さきょう)山の地名由来を考えるとき、長野県泰阜(やすおか)村左京からその由来が見えてくる。左京はサ(狭)・キョウ(峡)のことで、狭い渓谷の地形をよく表している。
長野市鬼無里にある、東京や西京という地名も狭い谷を表している。
緑区左京山は桶狭間から鳴海に通ずる狭隘部にあり、この狭い谷には旧東海道や名鉄や国道1号線などが通る。周囲には坊主山や幕山、青山、漆山などの地名があることから、左京の背後の丘陵を左京山と呼んだのだ。
「左京山」の地名由来_c0134145_09274837.jpg

# by baba72885 | 2024-03-05 09:28

[黒井沢」の地名由来

このweb地図は、岐阜県中津川市を流れる中津川(川上川)の上流部、恵那山登山口の一つでもある黒井沢を示している。
黒井沢の黒はもちろんブラック(黒)を示すのではなく、クラ地名の母音の交替によるクロだ。
図中に見える「闇がり谷」がそのクラ地名だが、闇という漢字を使っているのはうす暗い谷をも思わせるのだが。
クラ、クリ、クル、クレ、クロの地名はほぼすべてクラ地名で、崖や険しい岩壁などがある地形を示す。クラ地名としては「嵓、倉、鞍、闇、暗、蔵、栗、久留、呉、暮、黒、隅」などの漢字が使われているが、みな同じ語源のクラ地名だ。
[黒井沢」の地名由来_c0134145_22200531.jpg

# by baba72885 | 2024-02-24 22:29
「星崎・鳴尾」の地名由来_c0134145_17371725.jpg
下の地図は名古屋市熱田区の「熱田図書館」で見られる古地図で、天白川を挟んで南区と緑区にまたがる地域のものだ。
台地が舌状に南にナルい尾根を示す「鳴尾」付近まで伸びている様子がわかる。天白川を挟んで対岸は緩やかなナルい丘陵地になっており、「鳴丘」「古鳴海」「鳴海」などナル地名がある。
なお、「鳴海」の地名由来についてはこのブログで先述している。
「笠寺」は」嵩(カサ)ばったタイラ(平)のカサテーラの転じた地名だが、「星崎」の地名由来は、台地と平地の境目を示す「フシ(節)」の「サキ(前・先)」が転じてホシザキと呼んだのだ。
「星崎・鳴尾」の地名由来_c0134145_11205673.jpg


# by baba72885 | 2024-02-22 11:25