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地名の由来が一目でわかる!


by baba72885

「大曽根」の地名由来

名古屋市の大曽根(おおぞね)は北区と東区にまたがる地名だ。                  ネ(根・峰・嶺)地名は周囲より高くなっている場所を示す。ウネ(畦・畝)、ムネ(胸・棟)・スネ(脛)、ミネ(嶺・峰)やウネが二本ある人のウナジもそうだ。                  ソはス(洲・須・砂)を示すから、曽根は川沿いの砂地の微高地がその地名由来だ。                             各地の曽根には大曽根のほか、貝曽根、横曽根、中曽根などがある。
「大曽根」の地名由来_c0134145_11173970.jpg

# by baba72885 | 2016-06-05 11:19
滋賀県大津市瀬田(せた)は「瀬田の唐橋」で全国的に有名な地名だが、東京では世田谷区の由来になった世田谷区瀬田を思い出す人も多い。その地名由来はセ(狭)ト(処)の転で、狭い谷を示す。瀬田川は琵琶湖からこの狭い谷を作って流れ出している。もちろん各地にある「瀬戸」地名も同じ語源で、狭い谷だが、小さな海峡も瀬戸と呼ぶのは狭いからだ。                                    
「瀬田」と「田瀬」の地名由来_c0134145_9451569.jpg
一方、岐阜県中津川市田瀬(たせ)はタ(太)セ(瀬)で、付知川が広い川床を見せていることによる地名で、水田とは関係がない。ちなみに、すぐ上流を芝が瀬(しばがせ)といい、セバ(狭)が瀬の意味で太瀬と対比して命名している。                         田瀬には田瀬神社があるが、人は「南宮(なんぐう)神社」という。岐阜県垂井町にある美濃一宮「南宮大社」の末社だからそう呼ぶのだが、田瀬にあるので田瀬神社としている。                                                        神社は人が住み始めてからお迎えして祀るもので、そこの地名を神社名にするのが普通で、神社の名前をとって地名にしたという地名由来は本末転倒している。
# by baba72885 | 2016-05-27 09:46

「起宿」の地名由来

愛知県一宮市にある美濃路の起(おこし)宿は、木曽川にかけた船橋でも有名だ。                  動詞が地名になることは少ないが、「おこし」についても愛知県と岐阜県以外にはあまり見られない中近世の開墾地名で、文字通り大地を掘り起こすという意味だ。                                  岐阜県笠松町西起、岐阜県中津川市付知町大起(おごせ)、愛知県飛島村元起などがある。                                         古代には開墾地を「ハリ」といい「墾・針・張」などの地名として残っており、「はり→はら」となまり、「原」地名の原型ではないかと言われている。                                         また、中近世には「開」という開墾地名もある。江戸時代はそのまま「新田」とした地名が多いが、現代で「拓・曙・朝日・共栄・希望」など佳字を用いた地名はほぼ開拓、開墾地だ。                            
「起宿」の地名由来_c0134145_1120814.jpg
            ≪写真≫ 岐阜県恵那市元越
# by baba72885 | 2016-05-20 11:28

「塩尻」の地名由来

長野県塩尻(しおじり)市は塩地名の代表格で、何かと引用されることが多いが、まことしやかに言われている日本海から移入するの塩と太平洋側からの塩の終着点に因むなどという地名由来は荒唐無稽話だ。それなら、しおじりを「塩後」と表記する地名はどう解釈するのだろう。シオはしぼんだ地形を示し、シリもズリがなまったもので、滑りやすい場所を示していると考えられる。
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                               思うに北海道の厚岸(あっけし)は海岸が分厚いとか、札幌は馬車の幌が札のように見えることから名付けられたとはだれも思わない。なのに、塩尻や洗馬、駒込、板橋などは字義通りの解釈しかしないのだろうか。その一因は、隣の駅名の「広丘(ひろおか)」のように地名の中には地形そのままを漢字に表記したものや「寺前」のように本当にお寺の前の集落であったりするからでもある。                                        私は今、これらの混乱を整理し、だれでもわかりやすく、それぞれが地名由来を考証しやすい地名由来のファイナル版を書いている。全国の地名を例に、皆さんのあらゆる疑問にこたえられるようになるバイブル的なものだ。                     ちなみに洗馬は奈良井川の狭(せば)い谷を示している。   
# by baba72885 | 2016-05-15 11:53

大和三山と新恵那三山

奈良盆地南部にある万葉ゆかりの大和三山(畝傍山、天香久山、耳成山)は全国にその名を知られているが、わが岐阜県の恵那にもその形から三山といえるものがある。                          新恵那三山はまさに山のかたちそのままを名前にしている。写真中央を花無(はななし)山というが、鼻成山という意味で、耳成山が耳の形をしているように、鼻の形をしていることが分かる。左は凸凹しているのでデコボコ山というが、今はボコ(保古)山と簡略化して表記している。右は見た通りなめらかなのでナメ山というがなまってナベ(鍋)山という。もちろん炊事道具の鍋も底がなめらかであるからそういうのだ。                            ところで、新三山としたのは中津川市が制定した恵那三山があるからである。恵那三山は富士見台、恵那山、保古山を示し、観光目的のキャッチフレーズでもある。
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           ≪写真≫ 恵那駅北側より                      
# by baba72885 | 2016-05-15 11:28