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地名の由来が一目でわかる!


by baba72885

隠岐西ノ島町耳耳浦の地名由来

 島根県の隠岐の島は沖に浮かぶ「沖ノ島」がその由来だが、日本中にある他の沖ノ島とは格段の品格の良さを出すために「隠岐の島」と表記した。「隠」は隠れるという意味で流人の島にふさわしい漢字を使った。「岐」は単に音を借りたように思えるが、人生の岐路というように、流人がきわどい生き様をする島にふさわしいのだろう。                                              さて、島前の西ノ島町の北海岸に小さな入り江がありその名を「耳耳(みみ)浦」という。「みみ」とは断崖や崖地を意味する「継(まま)」が訛ったものであり、現地は確かに急な断崖の迫った狭い湾になっている。                                        ところで待てよ、耳耳と書くなら耳耳浦は「みみみみ浦」と読むのが現代風の読み方だが、古代は耳は単に「み」と発音したので耳耳で「みみ」が正しいことになる。                             そういえば、目も「め」で一音のまま現代も踏襲しているではないか。いつの間に耳「み」を「みみ」と発音するようになったのだろう。隠岐の島の「耳耳浦」は古代の発音がそのまま遺っていて貴重な地名だ。                                  もっとも目も幼児語では「めんめ」になり、おとなでも目を「おめめ」というので何だか「みみ」と「めめ」は同じように変化しているのだ。                                     古代の香が息づく隠岐西ノ島町には「イザナギ浦」「鬼ヶ島」「摩天崖」「通天橋」「天上界」「乙姫御殿」「国賀海岸」などの地名や岩の名前がある。「国賀(こくが)」も「こく」は削り取る、とか剔るという意味で「が」は「処(が)」で、バサッとえぐり取られたような地形の場所を表し、現地の地形そのものの名前だ。                                                              
by baba72885 | 2011-09-25 18:56