NHKの番組「ブラタモリ」は面白い。先週はあの「吉原」だったが番組の冒頭で登場したのが「待乳山(まつちやま)聖天」だった。 「まつち」の「まつ」は「もち」にも通じ、もちっとした粘土質の土地をいうが、そこが耕地に適していれば「真土」という漢字にしたくなる。 東京浅草の「待乳山」は「松乳山」や「真土山」と書かれたこともある。 「真土(まつち)」といえば、和歌山県橋本市隅田真土には、万葉集に見える「真土山」がある。ここもやはり「待乳山」と詠ったものもあるが、乳を待つという無理矢理とってつけたような(牽強付会)伝説もあるという。 愛媛県北宇和郡松野町真土は、四万十川の支流の広見川が湾曲した内側にある。また、神奈川県平塚市真土は「しんど」と呼ぶが、間違いなく「まつち」の平野だ。