「葦原」「芦原」「阿原」「吉原」の地名由来
2012年 12月 23日
名古屋市西区あし原町の洪水の様子(2002年の東海豪雨)を報じたもの。
このあし原町の対岸には「阿原」という地名がある。 「あしはら」の地名は短縮形になって「あわら」という地名も多い。 さて、「葦原(あしはら)」は日本の古名「葦原中国(あしはらのなかつくに)」に見えるが、「あし」は「悪し」につながるので、真逆の「良し」の意味で「吉原」という地名になっているところがある。 「葦原(あしはら・よしはら)」は「葦」が生えているから名付けられたと誰しも思いがちだがちょっと待て、日本は沖積平野に湿地帯が多く、漢字の伝来以前はそういう悪い条件の場所を「あしはら(悪し原の意味)」と呼んでいた。この「悪し原」に繁茂していたやっかいな植物だから「あし」と呼び、中国からいただいた「葦」の字をあてたのだ。 つまり、葦が生えていたから「葦原」という地名にしたのではなく、「悪し原」に生えていた植物の名前を「葦」にしたのだ。