地名の由来が一目でわかる!


by baba72885

花無山 耳成山の地名由来

 花無山は鼻の形、耳成山は耳の形                                        「花なしの峯にすみける鶯のおのれと鳴きて春を知るらむ」   西行               岐阜県恵那市東野地内の「花無山(はななしやま)」には、次のような地名伝説がある。「むかし、西行法師が東国行脚の帰路に中野村(恵那市長島町中野)で休息した。秋の半ばごろであるのに、東の山一面に花が咲いているように見えた。その花を見ようと思って東野に入り、その山に登ってみたが花はどこにも咲いていなかった。このときから、この山を「花無山」と呼ぶようになった。」というものだが、伝説としてはかなり苦し紛れの稚拙な作品である。「花無山」とは、ロマン漂う漢字の名前ゆえに、その人は懸命にその由来を考えたが、よくわからずこんな地名伝説を流布したのだろうか。                                          西行がこの地を踏んだことは信じられるし、詠んだ歌も事実であろう。とするならば、西行はこの地の人が往古以来、「はななしやま」といって親しんでいる山に心を驚かし、この歌を詠んだに違いない。いや、西行が見た「はななしやま」はまさに「花成す山」で、全山花だらけである様子をイメージして詠んだのかもしれない。 「なし」は「無し」ではなく、名詞を修飾する接尾語の「なし」であり、「~に似ている」「~のようだ」という意味だ。山梨県の山梨も「山成し」「山甚し」であり、山がちな甲斐の国を良く表している地名だ。東京の「亀有」は、元は「亀無し」だった。幕府は縁起を担いで瑞祥地名の「亀有」にしたものだ。                             さて、「花無山」の地名由来は果たしてなにか。山の名前は、まずその姿、形からつけるのが普通である。ヒントは大和三山の「耳成山」にある。「耳成山」は「耳無山」「耳梨山」と表記してある文献もあるらしいが、標高139、2mのその等高線をみると、緩やかな円錐形の山容を示している。だからどこから見ても人の耳が大地から突き出たように見える、まさに「耳成山」だ。写真で見ると、肉眼よりいっそう人間の耳の形に見える。大和には「耳無山」についての地名伝説があるが、これまたお粗末なのでここに紹介するのをやめる。                          「花無山」は人の鼻の形に似ていることから名づけられた、即ち「鼻成山」である。中央道恵那IC付近は、古代東山道の推定経路になっているが、そこから見る「花無山」が私には一番良い曲線の鼻に見えるのだがどうだろうか。ところで、「花無山」の両隣の山は、それぞれやはりその特徴ある山容から命名されている。山頂付近が凸凹(でこぼこ)している「保古(ぼこ)山」と平らで滑らかな「鍋(なめ・なべ)山」である。ロマン香る恵那三山は、宮処の大和三山とはまた趣を異にした鄙の国の山だ。一度現地へ赴くか、国土地理院の地形図でその豊かな山容を確かめてみてはいかがでしょうか。                                     左 《花無山》 手前は中央本線下り列車    右《大和三山の耳成山》c0134145_2135584.jpgc0134145_2133636.jpg                                                                                                                                                                                                                                                                                                                          
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by baba72885 | 2007-08-25 23:35